中国のパクりゲーム事情。年間売上417億円の「刀塔传奇」を調べてみた② ~パズドラ、モンストとの売上比較
中国のパクりゲーム事情。年間売上417億円の「刀塔传奇」を調べてみた① ~パクりの系譜 - ゲームのブログ
↑前回の記事はこちら。
というわけで、早速比べてみた!
まずは「刀塔传奇」の売上を調べてみる。上記のリンク先に売上(中国元)の表が記載されているので、これを1元=19.2円(5月14日のレート)で換算してみる。
でもって、さらにグラフ化してみる。
意外にも上げ止まってるんだね。
もっと右肩上がりかと思ったら、2014年10月にあがって、そこから下がって、2015年の3月に再浮上してる。これはアップデートの影響なのだそう。
ガンホー、パズドラの売上を調べてみる!
よっしゃいくぜ。
ガンホーのサイトにいって、とりあえず決算情報を調べてみる。直近のIR資料だと総売上しか掲載がないのだけれど、FY2014の1Qの資料にセグメント別の売上が。
さらに読み進むと。
モバイルコンシューマ事業
■パズドラさらに成長、その他タイトルも健闘
売上高: 488億円 (対前年同期比 67.1%増)
営業利益: 296億円 (対前年同期比 57.4%増)
PCオンライン事業
■国内環境をはじめ、厳しい状況
売上高: 10億円 (対前年同期比 36.4%減)
営業損失: 4億円 (前年は営業利益 0.4億円)
うーん、こうやって見ると、あらためてPCオンライン厳しいな。かつては、ガンホー=ラグナロクオンライン=PCオンラインゲーム、だったのに。時代は変わる。
PC事業の売上は微々たるものなので(あくまでパズドラをはじめとするモバイルと比較すると、だけど)、ガンホーの売上は、ほぼモバイルコンシューマ事業の売上と見てよさそうだ。
でもって、その売上に占めるパズドラの売上が知りたかったのだけど、そこまでは掲載されていない。ディバインゲートもピコットナイトもケリ姫もサモンズボードも含めて売上で、ここは許してくださいませ。
ガンホーの売上はこんな感じ。ちなみにガンホーは12月決算なので、1Qは1月~3月となります。もちろん単位は円。
FY2014 1Q 49,909,000,000
FY2014 2Q 44,424,000,000
FY2014 3Q 38,494,000,000
FY2014 4Q 40,241,000,000
FY2015 1Q 44,618,000,000
うーん、 数字の迷子になりそう。
ミクシ、モンストの売上を調べてみる!
まだまだいくぜ、続いてミクシ。
こちらも決算情報調べてみる。2014年の通期の決算資料があったので、こちらを開けてみる。景気のよい数字が並んでおるぞ。
モンストなどのアプリはエンターテインメント事業。メディアプラットフォーム事業は、もう死んでる(これもモンストと比較してだけど)。さらに読み進むと。
・FY2015 通期売上予想:
エンターテインメント1690億円
メディアプラットフォーム160億円
かつてはミクシといえば、出会い系サイトSNSの雄として君臨し、SNSの広告収入やサンシャイン牧場などのミクシアプリで稼いだものですが、時代は変わる。
いまはモンストの開発会社になってしもうた。
ミクシのエンターテインメント事業の売上はこんな感じ。ほぼモンストと見なして問題ないでしょう。ちなみにミクシは3月決算なので、1Qは4月~6月。もちろん単位は円。
FY2013 1Q 3,113,000,000
FY2014 1Q 10,049,000,000
FY2014 2Q 19,447,000,000
FY2014 3Q 30,528,000,000
FY2014 4Q 42,227,000,000
こちらも景気がいい。景気がいいというか、伸び方が半端ないわ。
パズドラとモンストと刀塔传奇の売上を比べてみた
というわけで、早速比べてみた。
ガンホーは、モバイル事業全部の数字なので、パズドラ単体とは乖離が発生してると思う。あくまで参考程度に。ミクシは、ほぼモンストの数字と見なして大丈夫っぽい。刀塔传奇はアプリのみ。グラフにするとこんな感じだった。
日本の無料アプリおそるべし。
中国のアプリがすごいと言っても、比べものにならないじゃねーか。日本人、いったいどんだけガチャまわしてるんだよ、という結果となりました。
しかし、モンストの伸びがすごいね。
2015年の1月~3月は、モンスト一本でガンホーの全モバイルアプリに匹敵するくらいにまで成長してる。
どうして日本のアプリの売上はすごいのか
それはガチャがあるから、なのだけど、折角なので「刀塔传奇」のゲームシステムについて、次回は見ていきたいと思います。中国では何が売れているのでしょうか。
また明日に。