ゲームのブログ

都内で働く、とあるゲームプロデューサーのブログ

ソシャゲ屋なので白猫プロジェクトについて分析してみた

世間はDestiny一色で、多分に漏れず自分もDestiny。
コンシューマではなく、ソシャゲの話題。

コロプラさんの白猫プロジェクト。
自分もソシャゲ屋なので、RANK30程度まで遊んでいます。
ブレフロと白猫の2本は当面続けるつもり。

白猫プロジェクトの特徴。

1.スタミナを撤廃
・ソシャゲでよくある体力の概念を廃止。体力回復アイテムの販売もなし
・これによって課金マラソンがなくなった

2.ルーンによる強化モデル
FF10のスフィアのようなソウルボードとルーンを使用した強化システムを導入
・ゴミユニットを大量に消費しないため、ユニットを育てている実感がある

3.新しいUI「ぷにコン」
・従来の仮想パッドを改造した「ぷにコン」を採用
・ワンフィンガーで楽しめるRPGを実現

それ以外でも、自分はコロプラの社員ではないのだけど、
とにかく細かい部分がよくできている。すばらしい。

ただ、スタミナはソシャゲでは大きな売上源。
もちろんガチャが中心なのだが、スタミナによる課金は少なくない。

ガチャ依存のゲームであればガチャの売上げが9割程度、
スタミナ回復売りであればガチャ6割、スタミナ回復4割程度、
という比率になることが多いのです、自分の経験では。

これだけ大きな収入源がなくなり、
では、そのぶんをどこかで課金しているのか?
課金周りを見てみる。

1.ガチャ(ユニット、武器)
・ユニットと武器ガチャの2つが存在する
・面白いのが、ユニットは重複獲得できない。2体目以降は虹のルーンという特殊アイテムになる
・ユニットの限界突破には、この虹のルーンを使用する。優しい顔して鬼仕様・・・
・無課金で魔法石がそれなりに手に入るため、課金してガチャという心理にはなりにくい、というのが自分の所見

2.コンティニュー課金
・クエスト中の獲得物をフックにしたコンティニュー課金。死んだらもらえないよ、続けますか? YES|NOってやつ
・スタミナがなく、何度でもトライできるため、武器がドロップしたくらいしかコンティニュー動機はなさそう

3.強化
・ソウルとルーンが足りない場合、魔法石でアンロックすることができる
・ガチャでユニットを手に入れても、ステータスをあげないと使い物にはならない
・そのため、すぐにユニットを使いたければ課金による強化をするかもしれない
・PCオンラインゲームでいうステータスの再振り直しに似てる気がした

4.街の建築物の時短
・街パートでは、建築物によって、①ユニットの能力の底上げ、②デッキコストや友だち人数の上限アップなど拡張、ができる
・ガチャでユニットを手に入れても、コスト不足で使用できない場合、街の建築物を時短ブーストすることになる
・これまた時短ブーストは課金欲求が強そうに感じた。だって、ユニット使えないんだもん

5.アイテム課金
・経験値2倍、獲得ゴールド2倍、獲得ルーン2倍など
・どれくらい売れてるんだろう。地味に売れてる気がする


推測だけど、売上比率で一番高いのはガチャだろうけど、
半分くらいの比率で、強化関連、時短関連、アイテム販売なのではなかろうか、
という印象。この売り方って、もうMMORPGと同じだよね。

何にせよ、これだけクオリティの高いゲームが無料というのは、
ある意味では素晴らしく、ある意味では大変な世の中になったものだ。